ドイツでもアジア系差別はある?日本・日本人に対してどう思ってる?ドイツ在住者が実態を語る

ドイツ生活

ドイツでもアジア系差別はある?

日本・日本人に対してどう思ってる?

ドイツ在住者が実態を語る

アジア系差別についての不安

移住前に不安に思っていた3つのこと

私がドイツに移住する前、特に不安に思っていたことが3つありました。

  1. ドイツに入国できるか
  2. 新型コロナウイルスへの感染
  3. アジア系差別

 

意外と心配性な私は、ドイツ渡航前にこれらの情報を細かくチェックしていました。

新聞やテレビ、インターネットやSNSで、ドイツの新規感染者数・死亡者数や入国制限、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の記事を読んで自らの不安を高めることを日課にしていました。

それくらい異国の地での暮らしを目前にした私にとって深刻な問題でした。

 

では、実際はどうだったのかというと、結果的にこれら3つの不安は解消されました。

ドイツで暮らし始めて3ヶ月目に突入しますが、以下のように私が不安に思っていたことは全て杞憂に終わっています。

 

①ドイツに入国できるか

無事ドイツに入国できた。

 

②新型コロナウイルスへの感染

新型コロナウイルスには感染していない。

ワクチン接種が進み、新規感染者数は減少傾向。

 

③アジア系差別

私自身が差別を感じたことはない。

 

そして、私はアジア系差別についてあれほど過敏になっていたにもかかわらず、記事を書いていなかったことに気が付きました。

そこで今回は、アジア系差別について私が住んでいるドイツ・ゲッティンゲンでの実態をお伝えします。

 

 

 

アジア系差別

パンデミック下のアジア系差別

感染拡大後、アメリカを中心にアジア系を対象としたヘイトクライムが後を絶ちません。

背景には、新型コロナウイルスが中国で発生したと考えられていることがあります。

欧米人からすれば、中国人・韓国人・日本人の外見はみんな一緒に見えますし、もはや世界ではアジアの代表といえば中国なので、アジア系差別は人ごとではありません。

 

ドイツでのアジア系差別

一方で、ドイツでは世界を揺るがすようなアジア人へのヘイトクライムは今のところ聞きません。

ドイツは、過去の過ちを重く反省する教育がされてきたので、一般的には人権意識の高い国です。

また、移民が多く、誰がドイツ人で誰が外国人か一見判断がつかないため、外国人の存在に慣れています。

 

それでも、私はドイツラジオ局のDJが「BTSはウイルスだ」と発言したことを知っています。

コールドプレイの楽曲をカバーしたBTSに対して、ドイツラジオ局のDJが、コールドプレイに対する「冒涜」であり、BTSは「ウイルス」だと言ったのです。

これは明らかにアジア人に対する人種差別です。

結局、人権意識の高いARMYからの批判が殺到して、番組は廃止となりました。

このことは、私がBTSファンであることを差し置いても、非常に不愉快な出来事でした。

残念ながら、どこの国にも人種差別をする人はいるのでしょう。

 

 

私が暮らすゲッティンゲンでの実態

現在私が暮らしているドイツ・ゲッティンゲンでは、今のところドイツ人から差別と感じるような言動をされたことは全くありません。

むしろ、日本人をアジア人としてではなく日本人として認識してくれていて、日本人に対して良い印象を持っている人が私の想像以上に多かったことに驚きました。

 

私がゲッティンゲンで暮らし始めてから出会った人々は本当に優しい人ばかりで、私が日本から来たことを伝えると、「コロナが終わったらまずは日本に行きたい」、「日本は本当に素晴らしい国」、「日本の食べ物は本当に美味しい」、「寿司が食べ物の中で一番好き」、「小さい頃からドラゴンボールやポケモンを観ていた」、「『デスノート』がすごく面白かった」「『君の名は』を観て泣いた」、「Netflixで全てのジブリ作品を観た」などと言ってくれました。

ドイツ版Netflixで日本のアニメやジブリの映画がたくさん配信されているからか、これらを知っている人は多く、日本語やアニメのキャラクターTシャツを着ている人もたまに見かけます。

日本語が堪能な方や日本文化を愛する日本人よりも日本人な方にも出会いました。

 

また、ここでは日本語や日本料理も大人気です。

人気すぎて、ゲッティンゲン大学の日本語コースは毎回定員オーバーして抽選になるようです。

以前は、日本語交流会なるものも開催されていました。

私が友達に誘われて急遽参加したTandem(お互いの母国語を教え合うパートナー)を探すイベントでも、日本語を学びたい人がたくさんいて、中国語や韓国語よりも人気があることに驚きました。

今年新しくできた日本食レストランも連日満席で大盛況です。

 

こんなにたくさんの方々が日本・日本人に対して良い印象を持ってくれているとは思っていなかったので、知ることができてとても嬉しかったです。

 

まとめ

私が感じたこと

私はずっと日本で生まれ育ったため、人種の面でマイノリティになったことがありませんでした。

ドイツに移住し初めてマイノリティになることへの不安から、人種差別・アジア系差別を極度に恐れていました。

 

しかし、先ほど述べた通り、私たちが思っている以上に、ドイツでの日本・日本人のイメージは良いと思います。

思えば、これまで22カ国を旅してきましたが、日本人だからアジア人だからと言って差別を受けたことは一度もありませんでした。

むしろ、日本人だと伝えると好意的に捉えて優しくしてくれる方ばかりでした。

 

とは言っても、日本人への差別がゼロかと言われればそうではありません。

ドイツで差別を受けたという日本人もいます。

それでも、ドイツでのアジア系差別を「過剰に恐れる必要はない」というのが、私の結論です。

 

関連記事

タイトルとURLをコピーしました